オープンウォーター講習:海洋実習では何をやるのか?

ダイビングライセンスの取り方について、ダイビングスクールが解説してみるシリーズ、第8回目は海洋実習についてです。
コラム8回目で、ようやく海の話にたどり着きました(笑)

実際のライセンス(Cカード)の講習でも、意外にも海に入る前の準備段階でやることは少なくありません。
それほど準備段階で習得したり、覚えたりすることで重要なことが多いということでもあります。

では、今回はいよいよプール講習(限定水域講習)から海洋実習に移っていきたいと思います。

海洋実習の目的とは?

海洋実習の目的は「海に慣れること」。それだけです。

なんて、そんな乱暴なこと言ってはいけませんよね。
しかし、海洋実習の目的について一言で言えばと言われたら、まさに「海に慣れること」です。
海の中でダイビング活動をするというのは誰にとっても初めての経験。海に親しんでいる人であっても、ライセンス取得前の海経験は、素潜りとかスノーケリングくらいだと思います。

しかし、海の中でダイビング器材をつけて泳ぐ、ということはやったことないわけで、そのため「海に慣れる」=「海の中の活動に慣れる」という行為が必要となります。
したがって、海洋実習の大きな目的は「海慣れ」です。

ただし、ただ海に慣れるということではなくて、プール(限定水域)講習で習ったダイビングの技術をつかって海に慣れていく、ということになります。

プール講習で習ったことをいよいよ実際に使ってみることになります。そして、ようやく楽しみにしていた海でのダイビングです!ドキドキしながら海に入ります。
海洋実習ではダイバーとしての登竜門としてのプロセスのひとつなのです。

海洋実習では何をやるの?

では、海洋実習では何をやるのでしょうか。
以下のような講習が海洋実習には含まれています。

①エントリー:海の入り方を学びます。
②マスククリアやレギュレータリカバリなど、プール講習で学んだスキルを海洋で実際にできるかを試します。
③潜行と浮上:プールでは実践が限定されていた潜行と浮上について実際の海で練習します。
④水中でのナビゲーション:どのようにして水中の位置を把握するかを学びます。
⑤緊急時の対応:万が一の場合に対応できるようにスキルを学びます。

このように海洋実習ではプール講習よりもより実践的なスキルを練習します。というかほぼ実践です(笑)
実践がもっとも身につく方法であるので、理にかなっているとも言えます。

ここではうまくやることよりもとにかく試してみて海に慣れることが重要です。そう言った意味で、まさに慣れることが目的といっても過言ではないでしょう。

h4>海洋実習のその先にあるもの?

海洋実習ではプール講習で習ったことを実際の海でやってみることがメインとなりますが、本当の目的はプール講習で学んだことを試すということではなく、プールから海へとフィールドを移していくことです。

ダイビングはプールでやるものではなく、海や川などの実際の自然の中で楽しむものです。そのリアリティを味わい、体に染み込ませていくこと。それが海洋実習なのです。

実習だからテストされるとか、間違ってはいけないとかではありません。

大切なのは、プール講習で学んだことになれること、そしてなにより海を体験する機会を増やすことです。慣れればなれるほど、ダイビングは上達していきます。そして、ダイビングの奥深さや楽しさが広がっていくのです。